それは、塗装をしただけ損をする屋根です。
2000年前後に新築をしたコロニアル屋根(カラーベスト)にその傾向が見られます。
なぜ、そうなったか
1995年に材料に石綿(アスベスト)を使用することが禁止されました。 以前のコロニアルは石綿が含まれていた為に、人体には悪い商品でしたが非常に強度がある、 強いコロニアルを製造・使用していました。
こちらのコロニアルは塗り替え塗装をすれば30年でもしっかりとその役割を全うしてくれます。
1995年以降は、在庫やすでに流通しているものから使用して、2000年前後に新コロニアルに切り替わります。一斉に変わったわけではないので、同じ年代の建物でも地域や住宅メーカーによって石綿入りコロニアルを使っている所もあれば、お隣さんは新コロニアルを使用しているなんてこともあります。
切り替わりのタイミング付近(2005年)くらいまでのお宅は新コロニアルを使用している可能性はかなり高いでしょう。
この頃の新コロニアルは石綿抜きの材料の為、非常に脆い品物になっています。
その頃から20年経ち、「そろそろ塗り替えの時期かな」と思っていても、脆い新コロニアルが20年の歳月がたちさらに脆くなっているために、塗装してもその脆さを補うことが出来ずに変わらず朽ちていくことになります。
つまり下地が朽ちているのに良い塗料を塗っても無駄なのです。お金をドブに捨てているのと一緒です。
では、どんなコロニアルが弱い新コロニアルなのか?その特徴を挙げてみます。
①欠けて砕けている

写真の様に小さく欠けて砕けていることです。旧コロニアルはこんなに小さく割れません
②亀裂が横に入っている

写真の様に縦横無尽(特に横)に亀裂が入っていると新コロニアルです。
旧コロニアルは縦にこそ割れますが、横にはなかなか割れません
③指でつまんで割れる→旧コロニアルは指の力だけでは割れません
④反っていたり層になっているのが分かる→旧コロニアルはそこまで顕著に傷みません。
これらの症状が見られたら、新コロニアルが使用されているので塗装は出来ません。
ご自身で判断が出来かねる場合は、塗装店に見てもらいましょう!
必ず複数の業者さんに見てもらってください。中には、新旧コロニアルを知らない業者さんや、知っていても仕事欲しさに塗装を進めてくる業者さんもいますので、注意してください。