塗料には大きく分けて水性塗料と溶剤塗料があります。
水性塗料とは、水で薄めたり洗ったりできる扱いが容易な塗料です。
溶剤塗料とは、薄めるには専用のシンナーを使い、道具を洗うにも洗い専用シンナーが必要な、ひと手間かかる塗料です。(厳密には別物ですが、分かりやすく言うと油性です。)
その他にも「環境にやさしい」や「安全性が…」等ありますが、
塗料自体環境に悪いわけで優しさを比較するのはナンセンスですね。
※弊社でも廃液などは、産業廃棄物に出して適切な処分をしています。
①耐候性が若干劣る
水性塗料は表面に造られる膜が弱く、同じ規格の塗料でも溶剤塗料よりも若干早く劣化してしまいます。
②艶が悪い
上記の様に膜が弱いので艶感も鈍く感じられます。
※塗装店によっては、「このデメリットはありません大丈夫ですよ」と言う所もあるでしょう。しかし弊社は、父の代からの50年間で積み上げ鍛え上げた経験や情報。50年共に歩んだ塗料メーカーや卸し業者との信頼関係のもと、お客様には正確な情報を提供し後悔の無い塗替え塗装をしてほしいと思っております。
①耐候性が良い
各メーカー後発の水性よりも、溶剤塗料の方が研究開発の歴史は遥かに長く・良く実証されています。顔料や成分が均一に溶け込んでいる為、塗膜の形成も良いです。
②艶感が良い
上記の理由から美しい塗膜が形成されます。
①各専用のシンナーが必要な為扱いに手間がかかる
②臭いが強いこと:こちらに詳しく記載しております。
水で薄めたり洗ったり出来るので、専用シンナーを購入するコストがかからない事から、最近は水性塗料をメインで使う塗装店が非常に多くなっております。(臭いも少ないですし)栃木県内では8~9割の塗装店で水性がメイン商品です。
しかし弊社は、手間はかかっても「住宅の価値を高く長く安心して住んでほしい」の理念から、2液型溶剤塗料をメインに使用しています。
お施主様には必ずメリットデメリットのお話しをしてから、選択してもらっています。「妻が呼吸器が弱いので」とお話しいただいたお施主様には水性塗料で施工しています。
住宅塗料を大きく分けると水性と溶剤に分けられます。
次に塗料のランクについてご説明いたします。耐候性の違いです。簡単に言うと塗料の持ちですね。
外壁塗料のランクには上から
| 無機ハイブリット塗料 | 20年~25年 |
| フッソ樹脂塗料 | 15年~20年 |
| シリコン樹脂塗料 | 10年~15年 |
| ウレタン樹脂塗料 | 6年~10年 |
の大きく4つに分類されます。
無機ハイブリット塗料とは?すごく分かりやすくご説明いたします。
無機=鉱物 鉱物つまり石です。天然の石って劣化しませんよね。
石を外壁に塗れば、外壁も劣化しませんよね。
これを科学的に再現したのが無機ハイブリット塗料です。
メリット=外壁を長期に保護できる:上記の理由から
デメリット=価格が高価である:新興の材料なので製造コストが高い。
ひび割れやすい:石を塗っているイメージなので当然塗膜が固いです、ですので地震の力が逃げずにひび割れを起こしやすいです。
塗装店からの本音
①無機ハイブリット塗料は、25年位までに再度の塗替えが必要(最適)ですが、惰性で30年位は持ちます。もちろんその間は塗膜はチョーキングしたり傷みますが、塗膜を貫通して外壁材自体を劣化させるまでは至りません。
②無機ハイブリット塗料は、塗膜が固いのでコーキングや補修したひび割れ箇所は再度必ず割れます。ですので、塗膜は確かに25年持ちますが塗装後5年で大地震が来たら、必ず同じ場所がひび割れます。25年ずっとメンテナンスフリーではないのです。その大地震後にまた、ひび割れ補修をして補修塗装をしてとすると場所によっては足場が必要だったり、補修跡が残ったりと全体的には25年持つはずなのに残りの20年は補修跡を見ながらの生活になってしまいます。
③塗料メーカーにより無機成分の配合量が違います。これは見た目では我々プロから見てもわかりません。ですので直接メーカーや問屋などから聞いた話では、「某社はかなり含有量は少ないので安いです。お手頃に無機塗料を使用できるので、今一番売れています」と聞いたりもします。
「これで安心してお客様に25年持ちます」とは言えないので弊社ではこのメーカーは使いませんし、無機塗料自体お客様からのご要望が無い限りご提案いたしません。
フッソ樹脂塗料とは、フッソ樹脂成分を主体とした塗料です。
無機ほどではないですが固い塗膜を形成します。
メリット=15年~20年と長期に外壁を保護できます。35年前から最上位塗料として使用されている実績がある。
デメリット=価格が高価である:実は耐候年数と金額を比較するとバランスは取れていますが、1回の施工に掛かる金額は大きい。
艶消し塗装が出来ない:フッソの性質を生かすためには艶消し塗装は出来ません
塗装店からの本音
①フッソ樹脂塗料は、20年位までに再度の塗替えが必要(最適)ですが、惰性で25年位は持ちます。もちろんその間は塗膜はチョーキングしたり傷みますが、塗膜を貫通して外壁材自体を劣化させるまでは至りません。
②フッ素樹脂塗料も、塗膜が固いのでコーキングや補修したひび割れ箇所は再度必ず割れます。※以下年数は違えど無機と同様です。
③塗料メーカーにより無機成分の配合量が違います。こちらも無機塗料と同様になります。
弊社でも30年前からフッソ樹脂塗料を使用していていますので、適切なメーカーや商品をご提案いたします。塩谷創業本店の外壁もフッソ樹脂塗料を使用しています。
重要
塗料には他にも「雨で汚れを洗い流します」や「光で汚れを分解します」など付加価値が付いているものもあります。無機ハイブリット塗料の様に25年30年持つ塗料もありますが。必ず汚れは付着します25年間ずっとピカピカではありません。蜘蛛の巣が張ったり、予防剤は入っていますが埃が乗ったり、ノロや苔やカビが付着します。地球が生まれて古来より存在している生物の繁殖力にテクノロジーが敵うわけないのです。メーカーや施工店にクレームを入れても「地域性の問題です」と返されるでしょう。ですので経験や知識がある施工店を選んでください。※塗膜が固いのでご自身で外壁を洗えば綺麗な外壁が出てきます。
シリコン樹脂塗料とは、シリコン樹脂成分を主体とした塗料です。
メリット=コストパフォーマンスや性能など、すべてにおいてバランスの取れた製品です
デメリット=25年以上外壁を保護しようとすると塗替え回数が多くなってします
艶消しから艶有りまで、さらに色のバリエーションも多く価格も抑えらえています。一番流通している塗料です。
塗装店からの本音
①シリコン樹脂塗料は、15年位までに再度の塗替えが必要(最適)ですが、惰性で20年位は持ちます。もちろんその間は塗膜はチョーキングしたり傷みますが、塗膜を貫通して外壁材自体を劣化させるまでは至りません。
②塗料メーカーにより無機成分の配合量が違います。こちらも無機塗料と同様になります。
③塗替え時期のバランスが良い。
1.先の様に塗装後5年で地震が来て補修しても、5年~10年後に全塗替えの時期が来ます。
2.重要項目の様に、汚れが付着してきても、全塗装の時期が来ます。
3.色の流行りやご自身のお好きな色で塗装できます。外壁の色には流行りがあり(現在新築は黒や茶系)20年後にはその色は古い色になってしまいます。
以上の3点から、『外壁の綺麗な状態を常に保つならシリコン樹脂塗料』になるのです。
塗替え回数が多いのでその分出費が多くなります。
弊社でも創業当時の50年前からシリコン樹脂塗料を使用していていますので、適切なメーカーや商品をご提案いたします。
ウレタン樹脂塗料とは、ウレタン樹脂成分を主体とした塗料です。
メリット=やわらかい塗膜です。
デメリット=持ちが悪いので、すぐに塗替え時期が来てしまう。
塗装店からの本音
①ウレタン樹脂塗料は、フッソ樹脂が出る前まではシリコン樹脂とウレタン樹脂の2本柱と言われるほどメジャーな塗料でした。弊社でも創業時からウレタン樹脂塗料を使用していましたが、値段と耐候年数のバランスがさらに良いフッソ樹脂塗料が出てきたために姿を消しました。
②やわらかい塗膜を持つ特徴からバルコニー床の防水材として、現役で使用しています。今では防水塗替え塗装専用材です。
ここまでで水性と溶剤の2種類
さらに無機・フッソ・シリコン・ウレタンの4種
2種類×4種の計8種類の事が分かりましたね。
これらから、さらに「1液型」と「2液型」の2パターンが存在します。
1液型塗料と2液型塗料とは
塗装したら自然に乾燥する塗料です。ホームセンターに売っているペンキは全てこの1液型です。
メリット:塗るだけなので扱いが簡単
デメリット:寒い日や湿度が高いと乾きにくい・塗膜が強くない
主剤と硬化剤を混ぜることで固まる塗料です。秤が必要だったり扱いや保管に手間がかかるのでホームセンターには無いですし、扱う塗装店も減ってきています。
メリット:硬化剤で強制的に固めるので強い塗膜が形成される。施工限界はありますが、環境に左右されずに硬化する。
デメリット:硬化剤分費用が掛かる。主剤と硬化剤の比率を誤ると適切な塗膜は形成されないので、扱いが難しい。塗装に計算式が必要になります。
これらの様に2種類×4種×2パターン=”16種類の塗料”さらに×各メーカー数と何百の塗料から適切な塗料を選ばなければいけません。
これらの理由から水性1液の塗料を勧める塗装店が非常に多いです。あなたの手元にあるお見積書はどう書いてありますか?






①取り扱いが容易であること:上記の理由から
②臭いがしにくいこと:こちらに詳しく記載しております。